インターネットでよく目にする「厨二」という言葉は、特に若者を中心に広く使われています。
しかし、その正確な意味や使い方については、ニュアンスがむずかしくあまりよく知られていないかもしれません。
今回は「厨二」の意味と、その語源、使い方をわかりやすく解説します。
また、「中二病」との違いについても説明しますので、ぜひ参考にしてください。
「厨二」の意味とは?
「厨二(ちゅうに)」という言葉は、「中二病」の略語として使われることが多いです。
この言葉は、特に中学2年生(13歳~14歳)の時期に見られる、自己中心的で少し痛々しい特徴を持つ行動や発言を指します。
具体的には、過剰に大人ぶった言動や、幻想的な世界観に没頭することが「厨二」と呼ばれます。
「厨二」という言葉は、基本的には自己陶酔的な言動や、現実離れした幻想にふけることを指しており、ややネガティブな意味合いを持っています。
インターネット上では、こうした行動や発言を軽く批判する意味で使われることが多いです。
「厨二」の語源とは?
「厨二」の語源は、「中二病(ちゅうにびょう)」にあります。
「中二病」は、13歳から14歳の時期に見られる思春期特有の精神的な変化から来ており、自分の存在を大きく感じる一方で、現実の制約や親の目を気にせず、幻想的な世界や非現実的な思想に夢中になることを指します。
「中二病」という言葉が広まったのは、1990年代後半から2000年代初頭で、インターネット掲示板やゲーム、アニメ文化が影響して、若者たちの間で使われるようになりました。
特に、アニメや漫画のキャラクターが抱えるような幻想的な世界観に引き込まれ、それを現実でも演じるような行動を「中二病」として指摘されたのです。
この「中二病」を短縮して「厨二」と呼ばれるようになりました。
厨二の使い方を例文で見てみよう
- 「あの子、厨二っぽいこと言ってるけど、まだ中学生だし仕方ないよね。」
この例では、自己中心的で現実離れした発言をしている中学生を「厨二っぽい」と表現しています。
この場合、「厨二」という言葉は、少し痛々しいけれども、年齢的には仕方がないことというニュアンスを含んでいます。 - 「最近、あの友達が厨二病にかかってるみたいで、少し心配。」
ここでは、「厨二病」が引き起こす自己中心的な行動や思考に対して心配している様子を表しています。
この場合も、「厨二」という言葉は、自己陶酔的で現実離れした思考や行動を指しています。 - 「あのおっさんの発言、完全に厨二だな。」
この例では、ある人物の発言が非常に現実離れしていて、まるでファンタジーの世界から出てきたかのような内容であることを指して「厨二」と表現しています。
この場合も、発言が痛々しい、または子供っぽいといった意味が込められています。
「中二病」と「厨二病」の違い
「中二病」と「厨二病」は、基本的には同じ意味を持つ言葉ですが、微妙な違いがあります。
- 「中二病」は、もともと「中学2年生に特有の精神的な成長段階」を指して使われることが多い言葉で、自己中心的な行動や思考が思春期に起こる心理的な現象として捉えられています。
特に、自己表現が過剰であったり、現実と幻想が交錯するような状態が特徴です。 - 「厨二病」は、主にインターネットスラングとして使われ、同じように「中二病」を指す言葉ですが、若干ネガティブで皮肉的な意味を込めて使われることが多いです。
例えば、少し過剰な自意識や、現実的でない発言をしている場合に「厨二病」と呼ばれることがあります。
実際には、この2つの言葉はほぼ同義で使われることが多いですが、現代では「厨二病」の方が、ネット上での軽い批判的なニュアンスを含んでいるといえます。
「厨二」の言い換え表現
「厨二」という表現は時にネガティブに受け取られることがあるため、言い換え表現を使うことで、より穏やかに伝えることができます。以下に言い換え可能な言葉をいくつか挙げてみます。
- 「思春期特有の行動」(もう少し中立的な表現)
- 「自己表現が過剰」(批判的なニュアンスを避ける言い回し)
- 「幻想的な考え」(現実離れした考えを表現する穏やかな言い回し)
- 「過剰に自己主張する」(強調した自己主張を指摘する表現)
- 「現実離れした発言」(よりフォーマルで中立的な表現)
これらの表現は、相手を傷つけずに意図を伝えるための方法です。使う場面に応じて選びましょう。


